引越し役立ち情報コレクション 経験者が語ります!災害時の引越しで学んだ事

『ただちに命を守る行動を』
『避難勧告』

こういった衝撃的な言葉は甚大な被害が想定される気象が発生した際に、気象庁が発令する特別警報で使用される言葉です。
もし自分が住んでいる場所がこのような警報の対象地域となり、実際に被災したらどうすれば良いのでしょうか。

例えば、家の損壊や街全体が危険箇所と判断されれば、その場所にいる事は難しくなります。
災害に伴う引越しには、まず何よりも情報収集が必要になってきます。

しかし、実際に被災してからでは遅いです。
事前に補助の制度や手続きに関して知識があると今後きっと役に立つと思います。

災害後の引越し補助の内容とは?

被災した際に最も気になるのが、どのような補助や支援が受けられるのかという事。
安全な所へ引越したいと思う人は多いですが、引越し補助を得るには被災して自宅が損壊している事が最低条件です。

家が無事なのに自主的に引越す人は補助対象外となります。
大きな災害が起こった時には市などの自治体が賃貸住宅を借り上げて提供したり、仮設住宅を設置してくれるのでこれを活用します。

賃貸住宅へ引越す場合、実際の補助金額はそれぞれの自治体によって異なります。

今回は東日本大震災を例として見てみましょう。
引越し先が民間賃貸住宅の場合、住宅が全半壊していれば100万~150万円が支援金として受け取れます。

公営住宅の場合だと現物支給となり補助金は支給されないものの、収入に応じて一定期間の家賃の減免が受けられます。

自治体によっては引越し費用として数十万円を上限に実費を補助してくれる所もあります。
入居条件として一定の所得制限を設けている事がほとんどです。

公営住宅は人気が高く抽選になる事も良くあるので、希望している場合はできるだけ早く申し込みましょう。
いずれの場合も補助金交付申請書などの補助申請を行い、審査を経て交付が決定されます。
また、仮設住宅に引越すためにはいくつかの条件があります。

入居条件

●その災害の被災者
●自宅が全半壊している
●住宅再建の目途がたっていない など

希望者は担当者へ申請書を提出し数日の審査を経て入居者が決定します。
高齢者や要介護者がいる世帯、家の損壊度が大きい世帯などは優先して入居できる場合もあります。

災害時の手続きの方法は?

災害時の引越しでも基本的な手続きは通常時と同じように行う必要があります。
まずは現住所を管轄する市役所などで転出証明書を発行してもらいましょう。

実際に移転先へ引越してから14日以内に新たな市役所などへ提出します。
補助金の申請などに住民票が必要になる場合も多いので、転入手続きはできるだけ早くやっておくと良いです。

また、住宅が全壊していたとしても水道・ガス・電気・インターネットなどのライフライン関連も使用停止の連絡が必要です。

他にも個人情報に関わる銀行のキャッシュカードやクレジットカード、電話、運転免許証などを紛失した場合も忘れずに住所変更や使用停止の手続きをしましょう。

万が一市役所なども被災し機能がマヒするような事態では手続きも行えません。
その場合は住民票などが伴う引越し手続きの可能期間が延長されたり、近隣の地域の市役所などが一時的に機能を代替してくれる場合もあります。

経験者は語る!災害時の引越しで注意したい点

今回災害時の引越しを経験した方にお話しを聞きました。

『実は私も大きな土砂災害にあって引越しを経験した一人です。
いざ行動を開始して困ったのが、近隣で空いている賃貸物件がほとんどないという事でした。

物件探しを始めた時期も災害後しばらく経ってからだったのが悪かったのですが、災害後すぐ救済策の一つとして被災者に無料・格安で貸し出すため、自治体が周辺の空き物件を次々と借り上げていました。

どの不動産業者へ行っても家賃が手頃な物件はほとんど残っていません。
しかも私たちは自宅が無事だったため、自治体が提供する物件への入居資格はありませんでした。

物件探しから引越し費用まで、全て自分で負担しなくてはならない上に肝心の物件がない…これには参りました。

もし災害で引越しを考えるなら、即行動!が鉄則と学びました。
グズグズ悩んでいたら通勤や通学に不便な遠い場所に行かざるを得なくなってしまいます。

また、引越し当日にもトラブルが起きました。
土砂が残っていたり廃棄物の仮置き場になっていたり、ボランティア活動で来られた方のための臨時駐車場になっていたり…
元々狭かった家の周辺の道は、引越し用の大きなトラックが入り込むスペースがありませんでした。

急遽小さなトラックを手配し広い道に出るまで、何回かに分けて荷物を移動させたのですが、時間は大幅に遅れ予定もめちゃくちゃになりました。
予測できない状況になる事もあるので事前に周囲の道の様子を確認し、引越し業者と詳しく打ち合わせをしておくのがオススメです。

ちなみに、この時期やはり近所でも引越しが相次いでいたようで、あまり引越し費用の値引きなどしてもらえませんでした。
更にトラックを余計に手配したため追加料金となり、家族4人分、同じ市内への引越しで合計12万円程かかりました。』

災害後の引越しを焦らず進めるために

被災するとあまりの光景に呆然となって何も考えられなくなると思います。
でも、いつ自分がそのような状況になるかわかりませんよね。

もしも自分が被災したらどうすれば良いのかは事前に決めておく事が大切です。
まずやるべき事は注意点や市役所・病院の電話番号をノートなどに記しておき、定期的に確認して頭に叩き込む事。

防災非常持出袋などに入れておけば避難先で役立ちます!

また、引越し先を探す時に考慮してほしいのが安全性です。
できれば災害が起きないような、安全な場所に落ち着きたいものですよね。

ただ、安全な場所にと言っても想定外の急な引越しで、その上物件に空きがないという状況なら場所など気にしてはいられないと思います。

必ず条件に合う物件が見つかるとは言えないので、早い段階で他の物件に移り住む事も考えておいた方が良いかもしれません。

物件探しの際には市などで支給されるハザードマップなども参考にしてみましょう。

市外から引越してきた時など転入届を出すとその場で書類一式を貰えます。
ハザードマップには土砂災害・洪水・津波・地震などの危険地域や避難場所が載っています。
災害用伝言ダイヤルや避難所一覧、避難時の心得なども見る事ができますよ。

ハザード

もらった覚えはあるけど一度も見た事がないという人も少なくないと思いますが、やはり一度は目を通しておく必要がありますね。
自分たちの住む地域が注意区域に入っているかなども確認しておきましょう。

災害に遭わないのが一番ですが、災害はいつ起こるかなんてわからないもの。
いざという時に自分で自分を助けられるよう、補助の有無から引越し先の選び方まで事前にしっかりと確認をしておきましょう!

災害時でも動いてくれる引越し業者がある

自分たちはもちろんですが引越し業者も同じエリアで災害に遭ってしまえば、稼働したくてもそう簡単にはできません。
そんな時は全国に支店や営業所を構える規模の大きな引越し業者が頼りになりますね。

ただ、いくら災害がないエリアの引越し業者とは言っても、土砂崩れなどで道が塞がっているような場所ではトラックが進めません。

すぐにでも引越しをしたい気持ちはあると思いますが、通常より時間がかかる事は了承しておきましょう。

また、災害時に支援活動をしている引越し業者も少なくありません。

ハート引越センターでは寄付つき引越しを利用してくれた人たちの売上の一部を災害支援活動を行う団体に寄付するという形をとっています。

東日本大震災の時には被災地へのトラックの定期チャーター便とドライバーの派遣を行い、5ヶ月にわたり物資輸送をしたとの事。
自分が依頼した引越しの料金の一部が寄付として間接的に協力できるのは嬉しいですね。

他にもサカイ引越センターでは『災害時物資輸送協定』を締結し、堺市を含む周辺地域で地震などの災害が起こった際に物資の輸送、輸送に関する助言、作業員・梱包用ダンボールの提供を行うとしています。

引越し業者も災害などに関して意識が高くなっているという事ですね!
今後は上記2社のように災害時に引越し作業以外の事でも稼働するという引越し業者が増えると良いですね。

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