引越しを安くあげるためには、引越し業者を競わせることはとても大切です。
特に有効なのは、いくつかの業者を呼び寄せ、一斉に見積もりを出してもらう方法です。
でもここで気を付けたいことがあります。
それは、「相手に言ってはいけないNGワードがある」ということです。
禁句その1:「引越しなんて誰でもできる」
禁句その1は、「引越しなんて誰でもできる」の一言です。
さらにこの後に、「引越しなんて誰でもできるのに、なんでこんなに金がかかるんだ」と付け加えると、
もう目も当てられません。
断言しますが、引越しというのは、プロと素人が行うのでは全然違います。
私は今まで20回近く引越しをしていますが、むしろ格差を自覚するばかりです。
よく考えてみてください。
エレベーターのない3階建てのアパートの最上階を借りたとき、
そこにピアノを自力で運ぶことができますか?
床に一切キズをつけないで、ダイニングテーブルを運び込むことができますか?
ほとんど音を立てずに、戸棚を動かせますか?
できませんよね。
禁句その2:「運ぶだけでいいから」
「運ぶだけでいいから」という言葉も、かなり危険な言葉です。
もちろん、本当に「運ぶだけ」だというのならばそれでいいのです。
実際私も、梱包~外に荷物を出すまですべて自分たちでやり、
1階建てのアパートの玄関に入れてもらうだけ、という引越しをしたことがあります。
これなら確かに「運ぶだけ」ですよね。
でも、多くのひとは、部屋に入ってもらって梱包してもらって、
それを所定の部屋に運び込んでもらうのではないでしょうか。
これは上の言葉とも共通するのですが、このような発言というのは、引越し業者を軽んじる言葉です。
禁句3:「引越しなんて全部同じでしょ」
ある意味、これがもっとも危険な言葉であり、そして言ってしまいがちな言葉でもあります。
引越し業者を一度に集めてその場で見積もりを出してもらったとき、
恐らくそれぞれの業者でかなり金額に幅が出るでしょう。
そのとき、高めの業者に言ってしまいがちなのが上の言葉です。
でも、引っ越し料金というのは、サービスを含めた言葉なのです。
そのため、Aという会社がB社よりも1万円高かったとしても、A社の場合は、
引越し当日に荷物が増えても対応できるシステムである、ということもあります。
また、B社では有料としているオプションが、A社では標準仕様かもしれません。
そのため、サービスまで含めて比べる必要があるのです。
敬意を払って、プラスに言い換える
敬意を払って対応してくれるお客さんには、ある程度融通を聞かせたくなるのが人情というものです。
そのため、相手に対しては常に敬語で、謙虚な姿勢で臨みましょう。
ただ、それでもわからないことはあると思います。
そのときはプラスに言い換えるように心がけます。
「引越しなんて誰でもできる」→「引越しって簡単なことだと思っていたんですけど、
やっぱりお金も時間もかかるんですね」
「運ぶだけでいいから」→「『運ぶだけでいいから』とお願いした場合、部屋への運搬や梱包は、
すべて自分で行うんでしょうか」
「引越しなんて全部同じでしょ」→「私は素人なのでわからないのですが、この価格差は、
どんなサービスの違いから生まれるのでしょうか」
という感じですね。