「彼氏と一緒に住みたい」
「彼女も働いているから、家賃を折半していい家に住みたい」
「同棲生活からそのまま結婚生活に入るつもり」
「結婚前に、同棲をして、本当にこの人で大丈夫なのかを確かめたい」
そんな風に考えて、同棲を選ぶ人もいるでしょう。
ここでは、同棲に至るまでの入居審査を考えていこうと思います。
同棲=部屋を借りられない、はもう古い
今から40年くらい前は「籍を入れていない男女が、一緒に生活するのはふしだらなこと」と考えられており、部屋を借りることができなかった、とも言われています。
しかし今はこのような考え方は駆逐されていて、同棲を前提とする生活であっても、
普通にお部屋を借りることができます。
私は一人暮らしをすることになったときに、当時の彼氏と一緒に部屋を見に行きましたが、
はじめは「同棲ですか?だったらこれくらいのお部屋の方がいいですね」と案内されたくらいです。
このような考え方になってきたのは、「ルームシェア」というスタイルが一般的になってきたことも、
理由の一つに挙げられるのでしょう。
同棲時の入居審査について
このようなことから、
「同棲だったら部屋を貸してもらえないんじゃないだろうか」と心配する必要はありません。
ただ1つ問題になるのは、「どちらを名義人にして部屋を借りるか」ということです。
同棲の場合、原則として、「違う世帯の人間が一つの部屋に住む」という考え方がなされます。
そのため、どちらかが責任をもって、自分自身の名前と責任で部屋を借りる必要があります。
ひっかかる可能性があるとしたら、それはどこ?
一般的なマンションやアパートで、「同棲である」ということがネックになる可能性があるとすれば、
それは家賃の問題です。
上記で触れたように、「二人で折半して良い部屋を借りる」と考える人は多いと思います。
片方の収入が21万円、もう片方が24万円だったとしましょう。
家賃の相場は、収入の3分の1が上限とされていますから、
単純計算で、7万円+8万円で15万円のお部屋が借りられるわけです。
しかし「同棲」という形態は、非常にあいまいで不安定なものです。
貸主からすれば、「現在は一緒に住んでおり、仲もよさそうだけど、
これから先別れるかもしれない」というリスクを抱えることになるのです。
そのため、「この2人が別れたとしても、名義人だけの給料で払っていける家賃かどうか」を、
見られることもあります。
この場合、「2人で家賃を払っていくのだ」と強弁しても、
7万円、ないしは8万円、高くても10万円くらいまでのお部屋しか、
審査が通らない可能性もあります。
違約金について
一般的なお部屋では同棲がOK、ということは先にも話したとおりです。
しかし、女性専用マンション、あるいは家主さんの考え方で、同棲はNGとしているところもあります。
このような規約のある場合、一度は交渉してみてもいいのですが、
それでも駄目なら規約を優先した方が無難です。
そうでなければ、違約金を払って退去をしろ、と命じられることもあるからです。
尚、アパートやマンションの中には、「○年以上住まないと違約金が発生する」というところもあります。
同棲生活がすぐに破たんした場合のことも想定し、「この家賃なら自分1人で払い続けられる」、もしくは「違約金の貯蓄がある」という状況にしておくことも大切です。